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令和4年 6月 19日
第八回奉納篝火狂言のご報告(令和4年6月21日 )
6月12日(日)午後3時から人間国宝 野村萬様、九世 野村万蔵様、六世 野村万之丞様はじめ萬(よろず)狂言一門の皆様によります、第8回奉納篝火(かがりび)狂言が行はれ、約300名の皆様が狂言を堪能いたしました。
「伝統芸能は日本のこころ」と題し、美しい伝統芸能を奉納いただくことで、富山県民広く御英靈とともに楽しんでいただくことが慰靈顕彰になるといふ宮司の思ひにより開催され、草月流 藹(あい)の会(代表 栂野惠秀)様には花の特別奉納をいただき、狂言の伝統芸能に花を添へていただきました。
はじめに、宮司が「”日本のこころ”とはどういふこころか、日本の伝統や芸能を守り伝へてゆくことの大切さ」について挨拶で話し、次に野村万蔵様が狂言の解説、演目の解説を行ひました。
狂言『蝸牛』
そして、野村万之丞様、能村晶人様、清水宗治様の萬狂言一門によります、狂言『蝸牛(かぎゅう)』が奉納され、薮で寝てゐる山伏が、主人に命じられて蝸牛(かたつむり)を探しに来た太郎冠者に蝸牛と間違へられ、囃子物をさせて行き、主人もそれにつられる様子に、笑ひ声が響いてをりました。
狂言『酢 薑』
次に休憩をはさみ、野村萬様、万蔵様によります狂言『酢薑(すはじかみ)』が奉納されました。都へ商売に行く薑売りと酢売りが道で会ひ、互ひに売り物の司としての由来を語り、秀句を言ひ合ふが、結局二人ともに売物の司を持つことになつてしまふやり取りや言ひ合ひ、仕草などが観衆の笑ひ声を誘ひ出し、会場にはたくさんの笑ひで溢れてをりました。
上演後は、野村萬様へ花束が贈呈され、挨拶を賜りました。コロナ禍で従来の上演ができない中、会場にお集りいただいたたくさんの来場者へ感謝のお言葉をいただき、午後4時20分、無事に終演となりました。
色々とご協力賜りました皆様方に厚く御礼申上げ、篝火狂言が富山の地に一つの伝統文化として根づいてゆく基となることを念じつつ、ご報告申上げます。