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平成29年 3月 16日
大拜殿耐震工事竣功奉告祭のご報告(平成29年3月16日)
大東亜戰爭終熄七十周年記念事業として進めてをりました耐震化工事は、玉垣耐震化工事を平成26年7月に完工し、大拜殿の耐震工事として先づはじめに平成27月3月より1年間かけて耐震診断を行ひ、そして平成28年6月より耐震工事が始まり、平成29年2月に完工、陸軍記念日の3月10日午後3時より大拜殿耐震工事竣功奉告祭を齋行いたし、大東亜戰爭終熄七十周年記念事業が完遂いたしました。
祭典は、新田八朗神社総代会長様を始め神社役員の皆様、御来賓に新田一郎富山県知事政策局長様、県産材プロジェクトチーム事務局長の藤井裕久県議会議員様、吉川和男安野屋地区自治振興会長様、工事関係の皆様を含む約四十名が参列、大拜殿にて宮司が祝詞を奏上し、耐震改修された大拜殿全体を祓ひ清めた後、参列者の代表が玉串を奉りて拜禮しました。
祭典終了後には、耐震工事についての現地解説を、當神社の建築顧問である柴秀治氏、三四五建築研究所の敷田人美氏にしていただき、①人が集う場所の安全を第一に考へること、②伝統建築の美しさと開放感を損なはないこと、③古から培はれ、伝へられてきた工法を用いること、以上の点を踏まへ、木組みの緩み防止のため圧縮した木材をはめ込んだ面格子を作製し、研究を重ねながら進められたこと、圧縮木材の使用については、木殺し(こなし、きごろし)と呼ばれる伝統工法と同じ理屈であり、この工法は、伊勢の神宮の宇治橋に使はれているといふことなどをわかりやすく解説していただきました。
そして参集殿に移動して、記念事業完遂の祝賀式を行ひ、式辞を宮司が申上げ、祝辞を新田総代会長様、田原政信富山県遺族会長様からいただき、圧縮木材の研究・実現に尽力された椙山女学園大学の清水秀丸工学博士様、柴秀治建築顧問様、富山県農林水産技術センター木材研究所様、株式会社三四五建築研究所様、森田建設株式会社様に感謝状が贈呈されました。清水様からは、自身が阪神大震災を体験されたことで建築構造学へと進み、そしてこの大拜殿耐震工事に携はれた喜びの感想をお話しいただきました。
式辞では、「大拜殿建設では伊勢の神宮より宇治橋の桁受柱を御下賜いただいたのをはじめ様々な御縁で用材にめぐまれるなど、目に見えない力に導かれたことや、長年念願してゐた耐震補強が柴一級建築士を建築顧問に迎へたことにはじまり様々な御縁で完成したことは、まさに御英靈の導きによるものと欣快に堪へないこと、この竣功を機に神社が地域の防災の中核になれば幸ひであること」を宮司が申上げました。
耐震補強を受けた建物同様に、末永く日本の心が受け継がれてゆきますやう、ご祈念申上げる次第であります。面格子から差し込む光は角度によつては丸く映し出されます。檜の香り漂ふ御社殿で心安らかになられますやう、ご参拜お待ち申上げます。